04610-161210 SIGMA「sd Quattro H」に進化を感じた
SIGMA sd Quattro H + 24mm F1.4 DG HSM
12月20日に発売が予定されているシグマ「sd Quattro H」を試写できるイベントが開催されました。12月10日の土曜日、午前中に大学の業務、午後にゼミのイベントが予定されている間隙を縫って、会場のPolygon 表参道にダッシュ。
sd Quattro
唯一無二の画質。 唯一無二のカメラ。www.sigma-global.com
SIGMA sd Quattro H + 24mm F1.4 DG HSM
5台のsd Quattro Hが会場内で撮り放題。順番待ちも行列しておらず、来訪者たちが相互に融通しあって順に試し撮りできました。いつも感じるのですが、みなさんお行儀がいい。
ここに掲載した写真はすべて、そのイベント会場のsd Quattro Hを使って撮影したDNGファイルを直接iPad Proに読み込んでjpegで書き出したものです。全てのDNGファイルが約150MB。iPad Proで色の調整などの編集が普通にできます。
SIGMA sd Quattro H + 50mm F1.4 DG HSM
shioが持参した「sd Quattro」と撮り比べてみると、不思議と快速な印象。厳密に計測したわけではないですが、もしかしたら書き込み速度が速くなっているのかもしれません。
今回の目玉はやはりピクセル数が上がったこと。データサイズも大きくなっています。もし書き込み性能が「sd Quattro」同等だとしたら少し余計に待つことを覚悟しておりました。しかし少し撮影してみた限りでは、そんな遅さは感じられない。むしろ、速い。もし書き込み性能が上がったのだとしたら、うれしい進化です。
SIGMA sd Quattro H + 24mm F1.4 DG HSM
RAWファイル形式にDNGを選べるようになったのも朗報。従来のX3Fに加えてDNGが使えるようになったことで、汎用の現像アプリで直接開けるようになりました。shioはたぶん、原則としては今まで通り、X3F+jpegで保存すると思います。それが扱いやすいから。
SIGMA sd Quattro H + 24mm F1.4 DG HSM
現在までのshioのワークフロゥを簡単に書きましょう。
撮影
→SDカードからLightning — SDカードカメラリーダーを使って、iPhone/iPadの写真アプリにjpegのみを読み込み(SDカードのjpegはその場で削除)
→写真は自動的にiCloud経由で自分が使っているすべてのMac/iPhone/iPadに届くので多用途に利用
→時々SDカードをiMacに挿してX3Fを読み込み
→SDカードを初期化
→X3Fで現像が必要な場合はSIGMA Photo Proで現像
といった具合です。これに慣れているので、今すぐDNGが必要か、というとそうでもなさそう。でも、実際に使い始めたら、ワークフロゥが変わるかもしれません。
SIGMA sd Quattro H + 24mm F1.4 DG HSM
それら以外、「sd Quattro H」は外観上、「sd Quattro」とほとんど共通。
最も異なるのは、レンズの画角。sd Quattroの1.5倍に対してsd Quattro Hは1.3倍になります。ちょっとした差ですが、広角になる程、その感覚的な差異は大きくなります。
SIGMA sd Quattro H + 24mm F1.4 DG HSM
「sd Quattro Hの画素数表記が各社の記事によって異なるのはなぜですか?」という質問をいただきました。一般的なカメラが採用する撮像素子「ベイヤ式センサ」とシグマのカメラが搭載する「Quattroセンサ」とは原理が異なるので、直接比較することが難しいため、換算して表記することから、複数の表記が生じています。三層構造をしているQuattroセンサのトップ層の画素数の1.5倍が有効画素数、2倍がベイヤ式センサに換算した画素数です。
トップ層、ミドル層、ボトム層の画素数は下記のように公表されています。
sd Quattro H:トップ=6,200×4,152 / ミドル=3,100×2,076 / ボトム=3,100×2,076
sd Quattro:トップ=5,440×3,616 / ミドル=2,720×1,808 / ボトム=2,720×1,808
トップ層の画素数は、
sd Quattro H:6,200×4,152= 25,742,400画素(2,574万画素)
sd Quattro:5,440×3,616 =19,671,040画素(1,967万画素)
有効画素数はトップ、ミドル、ボトムの和なので、
sd Quattro H:38,613,600画素(3,861万画素)
sd Quattro:29,506,560画素(2,950万画素)
となり、トップ層の1.5倍です。ミドル層とボトム層は各々トップ層の1/4画素だからです。
SIGMA sd Quattro H + 24mm F1.4 DG HSM
次にベイヤ式センサーと比較するための換算。他社のカメラが採用する一般的なベイヤ式センサはグリーンの画素(全体の50%)で解像情報を取得するのに対し、シグマのQuattroセンサはトップ層全体(100%)で解像情報を得るので、2倍の解像情報があるとされ、ベイヤ式センサーに換算すると下記の画素数相当、ということになります。
sd Quattro H:51,484,800画素相当(5,148万画素)
sd Quattro:39,342,080画素相当(3,934万画素)
その結果、(そもそも原理が異なるベイヤ式センサと比較するのが無理な話なのですが、比較するとしたら)「sd Quattro H」は5,148万画素相当となり、またセンサーの有効画素数は3,861万画素、ということから、記事によって画素数の表記が異なるわけです。
SIGMA sd Quattro H + 24mm F1.4 DG HSM
会場で撮影した写真をiPad ProやMacで鑑賞し、拡大して表示すると、そのリアリティ、立体感、緻密さに圧倒されます。本当に美しい。
会場のsd Quattro HをiPhone 7 Plusで撮影
下の写真は、会場内のスタッフを撮影させていただいたもの。50mmF1.4なので、65mm相当の中望遠。モデルさん、綺麗!!
12月20日の発売が待ち遠しい!!
SIGMA sd Quattro H + 50mm F1.4 DG HSM
By 塩澤一洋, Kazuhiro Shiozawa on December 18, 2016.
Exported from Medium on May 2, 2017.